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ミーン・ストリートのabeeのレビュー・感想・評価

ミーン・ストリート(1973年製作の映画)
3.9
【ジョニーボーイは正しかったよ
いつだって正直で
傷つけたり 傷ついたり
当たり前をしてただけさ】

the birthdayのアルバム収録曲「SHINE」に登場するジョニー・ボーイはこの「ミーン・ストリート」でロバート・デ・ニーロが演じていたキャラクターです。
大好きなチバさんが好きな映画みたいだし、最近スコセッシがちょっと気になるし、観てみました。

初期作品ということもあって、スコセッシのバックグラウンドが分かり易く反映された作品でした。
そんな中に社会や組織に属することの難しさや苛立ちが描かれていて、それもどこかファッショナブルでスタイリッシュな雰囲気がある。

特にデ・ニーロ演じるジョニー・ボーイは若者からの共感を呼びそうなキャラクターですし、真似したくなるような魅力があり、当時は憧れた人がたくさんいただろうと思います。

これはマーティン・スコセッシの初期作品。
ダニー・ボイルの「トレインスポッティング」とか、タランティーノの「レザボア・ドッグス」とか、割と似た系統で(タランティーノは作品数を重ねてもあんまり傾向が変わりませんがね。)、現にあんまり意味の無い会話が続いたりするシーンもある。良くも悪くもファッション・ムービーだとは思います。

ただ、彼が描きたいテーマというものは明確でスコセッシという映画監督を形成したリトル・イタリーとそこに生きるイタリア系移民の日常だったり現実ではあるんですけど。
なんかカッコいい、っていう雰囲気で観れば良い映画かなと思います。

ということで、まぁなんせカッコいい映画でしたよ。

実はこの作品を観る前に「タクシー・ドライバー」を再鑑賞したのですが、よく分からなかったんですね、良さが。
大学生の頃にディスクまで買って観たんですけどその時は内容すらよく分からなくて。
関係ない話をここでしてしまっていますが、あの作品は当時のアメリカの状態とか、なんなら背景にある事情の当事者たちでしか理解できないんじゃないかなって思うんですよ。
トラヴィスに自分自身をどう投影させるか、そのスキルが問われるなと思ったのでまだレビューはせず、他の方々のレビューを見て作品のバックグラウンドとどういう風に自分を投影させるのかを考えてから再度挑みたいなと思った次第です。
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