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イースター・パレードのBACのレビュー・感想・評価

イースター・パレード(1948年製作の映画)
5.0
・朗らかに幸せなオーラを発散してる映画だと思う。

・フレッド・アステアの登場場面もただ歩いてるだけだけど「朗らかな幸せのオーラ」を発してる。それがおもちゃ屋の♪drum crazyの場面に繋がり、観てるこちらの気持ちをグンッと熱くしてくれる。ジーン・ケリーのピンチヒッターで数年の引退からカムバック作品というのが信じられない。ブランクを感じさせない。

・アステアの手にかかると、ステッキやドラムのスティックの動きや放り投げた放物線すらエレガントになるのはすごいと思う。
 
・観てるこちらの気持ちを熱くする場面は他にもあって、「ファニータはやめだハンナ・ブラウンで行け」からの♪I love piannoから歌が連続するところはいいね。気分が盛り上がる。

・ジュディ・ガーランドの才能を厚切りにしたような歌声。フレッド・アステアと渡り合う。

・レストランのウェイターが可笑しい。サラダの作り方も含め、ああいう可笑しさがあると何度も見返したくなるね。

・アステアの動きがスローモーションになるけど後のダンサーの動きは普通のままの場面はよくやったと思う。当時の観客びっくりしただろうな。

・ナディーンの自分の方が上手だぞと言わんばかりの嫌がらせにハンナが見返してみせるところをちょっと見たかった。それがないので歌の良さに「イースターなんだからめでたいだろ?」てな感じで、ハッピーエンドに丸め込まれてしまった気がしないでもない。

・ちょっとドンには「あんたね…」と言いたい気持ちがないではないけど、そこはエレガントなアステアの力で(味わいで)カバー。

・アーヴィング・バーリンの曲もいいと思う。映画の印象と同じく、何かすごく受け入れ易く明るく楽しい感じがする。

・何回でも観返せる作品だな。観てていい気分てのが落ちない。
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