このレビューはネタバレを含みます
・映画にもなった遠藤周作の「沈黙」と同じように、こんな酷い事になってるのになんで神様は助けてくれないの?という「神の沈黙」の問題は一作目にもあったし、今作はよりそこを強調してより宗教的な印象がある。「いざとなったら神は助けてくれる!」という気持ちを信者の人は強く思ってるのかな。
・だから一作目の大ヒットは、キリスト教の信者の人や欧米の社会にとっては「単なる出来の良いホラー映画」だけでなくて、痛いところをついてきたショックが大きかったのでは?と思う。
・憑いているのが悪魔でなくて連続殺人鬼ということで(悪魔の命令で取り憑いたというのはあるけど)サイコホラーやスリラーの印象もあるね。むしろそっち方面の怖さ。だからちょっとこちらの期待とは怖さの質がずれてしまったかなあという気がしないでもない。怖いっちゃ怖いんだけど。取り憑いたブラッド・ドゥーリフ熱演。
・一作目はこちらの「でも映画だろフィクションだろ」というナメた気持ちを剥がされていくのが面白く怖かったところだけど、そういう怖さは希薄。
・ハサミで首を切られそうになるシーンのショック。「ひえぇええ!」って気持ちになるね。
・1作目では場違いな俗っぽいフィクションのキャラみたいな印象だったキンダーマン警部だけど、今回はジョージ・C・スコットに変わって警部らしくピリッと話を締めてくれる。
・さすがにモーニング神父がクライマックスに介入してくるのは唐突という感じ。カラス神父と過去に悪魔祓いしてたという話がもっと前面に出てくるべきでないの?