BAC

宇宙大怪獣ギララのBACのレビュー・感想・評価

宇宙大怪獣ギララ(1967年製作の映画)
2.3
・映画の終盤。

博士「リーザ、佐野に君の本当の気持ちを伝えたのかい?愛には勇気が必要なんだよ」
 リーザ「ええ…そうね…。それをギララが教えてくれました…」

 博士「えっ⁉⁉⁉」

ぶっっっっ(笑)
この「えっ⁉⁉⁉」の脱力発音に笑ってしまう。ユルユルスカスカな映画の出来だったけれども、ここの可笑しさで「まぁいいじゃないか(笑)」と思わせられる。

・UFOの嫌~な発光というか色。「吸血鬼ゴケミドロ」のUFOを連想させる。正体や狙いも分からないし。

・月面基地には檜風呂。食堂なんかも昭和時代のスナックの香り(笑)

・日本語表記わかりやすいけど、セットなどのこなれ感は東宝特撮の方がやはり上。

・監修にSF作家の光瀬龍が参加してるせいか、意外と怪獣映画というよりSF映画の感触がある。でも月基地の檜風呂やら出演者の顔つきやら「こういう荒唐無稽な世界を作りなれていません」という感じのいわゆる「松竹映画」のトーンに呑まれていくわけで、まぁ珍作の部類だなあと思う。

・ギララを基地から離そうと車で誘導しようとする場面はちょっと面白いね。案外こういうアクション感覚は他の怪獣映画に無かったように思うし。

・月基地が出てくるので「2001年宇宙の旅」を連想してしまうけど、両作品の月基地の描写を見ると決定的な差がついてしまったなあと思う。ほぼ同時期だし。

・ちょっと面白いギララの造形。鳴き声も「ゔぁ"あ"あ"あ"あ"」って感じでユニークだし。ヒダヒダとか体表の感じもギョーザを思い出させる。UFOも皮を2枚で挟んだギョーザみたいだし、ギララはギョーザ怪獣だな。
BAC

BAC