ラングとの戦いを終え、家族とのんびり暮らしていたロッキーの元に、ソ連からの刺客・ドラゴがやって来たとの報せが入る。すでに半引退状態にあった(いつも半引退だな)ロッキーを案じたアポロは、自分がドラゴと戦うと宣言する…というお話。
ソ連の謎テクノロジーで鍛え上げられ、常に表情を変えずまともに言葉も発さないというまさにマシーンのような雰囲気を漂わせたドラコのキャラクターが強烈。『ターミネーター』のシュワルツェネッガーといい、筋肉俳優にはこういう役が似合う。
しかし、映画全体を見るとどうにもグズグズな感じで、上映時間90分程度というタイトさの割には、いちいちロッキーの回想(今までのシーンがMVのような演出で流れ続ける)とかアポロの登場演出、ロッキーとドラゴのトレーニングを交互に映し続けるシーンなど、無駄にダラダラとしている場面がやたらと多くて、間延びしている印象を受けた。
多分、当時の冷戦状態を顧みたスタローンが、本来3で完結していたはずの『ロッキー』シリーズを利用してメッセージを届けたかったんだろうとは思うんだけど、突貫工事で無理やり仕上げた感が強くて残念だった。
(2015.245)