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007/リビング・デイライツのようのレビュー・感想・評価

007/リビング・デイライツ(1987年製作の映画)
4.0
(13、14飛ばして)007第15作。
ティモシー・ダルトン版ボンド1作目。

軽みは薄く、そのぶん硬派な印象。と言っても、微笑を浮かべてる顔が多いので、彼なりのボンド像ではあるんだろうな。

新マネーペニー。
だれ版の007でもマネーペニーにはなぜか好印象を持つ。

作品トーンとしてこれぐらいのバランスが好きかな。
シリアス寄りではあるけど、タイヤで氷に穴開けるとか007アクションらしいと言うべき「んなバカな」的ユーモアもあるから。

今回、オープニング明けも最後もコンサートで、いろいろありつつ優美な印象もしっかり押さえてる。
オーストリアの街のショットやアフガニスタンの砂漠で逆行ショットなど、画もしっかり。

敵キャラクターの設定も面白い。

話も、敵だと思われた人物が実は……って要素があってひねりが効いてる。
狂言暗殺が仕掛けられたなら、こっちもやってやる展開もいいね。
あと、はじめから味方ではない者同士が手を組む展開も上がる。
最後もアイツがわざわざやって来るので、ちょっとした打ち上げ感も。

今回のボンドガール、カーラ。
すごい可愛い顔立ちってのもあるけど、後半だとけっこうボンドにベタベタというか、「行かないで」モードになるぶん、ちょっと幼い感じはある。まあ、だからこそ狂言暗殺に利用されたのかもしれないけど。

クライマックス。
カーラがボンド操縦の軍用機に乗り込む劇中の理由があんまなくて、強引だなってちょっとだけ思った。
それ以上に、「自分で仕掛けて自分で解除するだけって何だよ。ただスリルのためだけの物だったのかよ」って思ってると……、ちゃんとそれを使うんだよね。参った。

そして、Qの小道具。
危機を抜け出すために使われただけでもお約束OKなのに、今回はラストでも……イキだねえ。
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