確か98年の作品ですが、なんとモノクロでサイレントです。
もともとカウリスマキの作品はそんなにセリフが多くないように思いますが、ほんとに必要最小限のセリフが字幕で出るだけで、後は人物の動作や間、表情なんかでストーリーは分かりやすくすすんでいきます。
都会的な物に溢れた豊かな暮らしに憧れながらも、実は農村に幸せがあったという事を暗示しているようなエンディングで、この作品でもカウリスマキはうっすらとした希望をほのかに見せてくれました。
本当の幸福について普遍的に語りかけるようなテーマだと思いました。