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モナリザ・スマイルのMayoのレビュー・感想・評価

モナリザ・スマイル(2003年製作の映画)
4.0
とても好きな感じの作品でした。もっと早く出会っていたかった気もするし、今で良かった気もする。

主人公の美術教師・キャサリンを演じるジュリア・ロバーツの美しさと言ったら!美しいだけじゃなくて可愛い。雪で転ぶところの表情も最高。
スカーフ頭に巻いてるのも可愛かった。

他キャストもとても豪華。
キャサリンが教える女学生たちにはキルスティン・ダンストに、ジュリア・スタイルズ、マギー・ギレンホール、ドラマ「ワンス」シリーズのジニファー・グッドウィンも。クラスの中のエキストラにはクリステン・リッターらしき人も発見。

服装はもちろん、寝る時の髪型や、当時の主婦像、戦争の影響を感じさせる設定など、時代感もよく出ている。

結婚して良い妻になることがゴールのような保守的な女子大で、「何がアートか?」を教える未婚の女性教師という構造が面白い。
ジャクソン・ポロックの絵を見るシーン、
ゴッホの絵について語ってからの後半ひまわりの絵でいっぱいのシーン、
モナリザについて語るシーン、
広告に出てくる女性像をアートなのか?と問うシーン。エンドロールの映像にも繋がり、とても印象的だった。

けど彼女が徐々に人気の先生になっていること、もう少し分かりやすくても良いのにとは思った。
生徒たちに影響を与えているようで与えていない感じとか。女性としての自分について考えさせられて、自分を見つめ直すきっかけになっただけでも良いのか? 映画にしては地味な変化ではと思ってしまう。
キルスティン・ダンスト演じるベティとマギー・ギレンホール演じるジゼルのシーンは良かったな。よくある大げんかや仲違いのシーンかと思いきや、抱きしめるという展開に、ほぅ…となった。でも、それまでめちゃくちゃ生意気で意地悪なベティだったのに最後になぜ先生大好き!みたいになってるのかはよくわからず。その辺りをもう少し丁寧に描いてほしかったなと思う。

一番印象に残ったのは、ジュリア・スタイルズ演じるジョアンと家の前で話すシーン。
家庭と仕事は両立できるか?家庭を犠牲にしてまで自分の進みたい道に進むべきか?という問いは、まさに現代を生きる私たちにも通ずる部分。
1953年も、2003年も、2022年も、この問いと戦わねばならないのか。。
両立できると思いたいけど、まだまだだよね。
だから、今見てもこの映画に惹かれるのかな。
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