踊る猫

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアの踊る猫のレビュー・感想・評価

3.6
突っ込みどころ満載のスジだが、ところどころ細かなギャグが散りばめられているので退屈はしなかった。要は昔あった『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』的な、大人のファンタジー映画として観れば良いのだろう(と書くと「ファンタジー」に失礼か?)。ふたりのボンクラな男が余命幾許もない状況で、自分たちのやりたいことを叶えるべく奮闘するストーリー。最終的な目的は海に行くこと……ドイツ映画はあまり観ないのだけれど、この映画もギャグのセンスはドイツ的としか言いようがなくてなかなか評価に困る。洗練されていないのだけれど構成はしっかりと練られているので、計算し過ぎたタイミングで持って来ているなという不自然な香りがする。そこを許せるかどうかだろう。私自身は二度目の鑑賞になるが、最後の海辺の場面で少し涙を誘われてしまった。自分の人生においてやりたいことはなんなのか、この映画を観て考えるも一興だろう。
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