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好奇心のRのレビュー・感想・評価

好奇心(1971年製作の映画)
3.9
イエス!SEX!イエス! 反抗期真っただ中の15歳の少年ローラン。万引きするわ、煙草吸うわ、酒ガブガブ飲むわ。なんか懐かしいこの感じw ちょうど性への意識が芽生えてくる年頃、オナニーに始まり、セックスへと至るローランくんの道程を辿ってゆくストーリー。オナニー→キス→売春宿で筆おろし→ナンパとそこまでは順調に行くんだけど…と同時に、ママとの関係も描かれていく。このふたりの関係、あるときは親子、あるときは友人、そして、どこか恋人同士を思わせる空気 もあったり。夫以外に男がいて、ときどき不倫相手に会いに行くママを見つめるローランの心は、子どもらしいショックから、少しずつ男の嫉妬心を見せはじめる。ふたりの危うい関係が、見ててヒヤヒヤ。何とも言えぬ親密…ほんで、ついに…sex! ってネタバレ全開だけど、本作は近親相姦を扱った映画として有名で、見る人はそれ前提で見るはずやから、明かしても問題あるまい。ただねー、近親相姦はストーリーのほんの一部。あくまで主題は、ローランのセックス探究。BLにまでいっちゃいそうなアブナサもあり。にしてもヨーロッパのセックス観ってほんまドライ。恋愛感情とは関係ない、体験としてのセックス、快感としてのセックス、やったったぜいぇい的セックスが男女ともに当然のように存在してる。日本みたいなねちっこさがなくて最高。 全体として目立つ作品ではないものの、スタイリッシュで、独特で、いいムード。チャーリーパーカー、もんのすご温かい光の加減、こゆい緑色、エスプリにとんだ会話などどれもいい感じ。ひとつだけ文句をつけるとしたら、主人公のブノアフェルーが不細工。映画のなかではみんな、かわいいかわいいって言ってるんやけど、なんかおじいちゃんみたいでかわいくない! もっとショタ系ならもっと楽しめるのになぁ。
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