茜

燃える昆虫軍団の茜のレビュー・感想・評価

燃える昆虫軍団(1975年製作の映画)
1.8
邦題の印象とか序盤の至る所で火事が起きたり車が燃えたりする場面からして結構派手なパニック映画を想像してたけど全然違いました。
前半は確かに昆虫パニックだけど、後半から展開されるマッドサイエンティストの暴走がなかなかの地味さで何度もウトウトしてしまった。
このギャップが本作の個性であり魅力と言われればそうなのかもしれんけど、後半のじっくり展開に反してかなり作りが粗いよねぇ…。
「何でゴキとゴキが交配しただけで知能を持つわけ!?」っていう本作最大の疑問点から全てがぐちゃぐちゃになってる気がするし、スッキリさせられないならいっそ派手さや豪快さに振り切ってくれよって思う。
答えのないドラマをじっくり見せられても何も見出せないからひたすら退屈なんですよね…。

ただ決して見どころがない訳じゃなく映像としては面白い点もいっぱいあるんですよ(だからこそもっと構成しっかりすべきだったと思う)
身体に張り付いてくる虫は単純におぞましいし、虫文字シーンも「何か間抜けだなぁ…」とは思ったけど発想自体はユニークだと思うし。
やたらゴキをじっくりアップで映してくるもんだから、こうして眺めると虫って本当に奇妙だしホラー映えするフォルムしてんなぁ…なんて思い耽ってみたり。

ただ破裂するゴキの白いはらわたをやたら鮮明にスローで見せてくんのはやめろ、ここが一番怖い。
茜