茜

マニアック・ドライバーの茜のレビュー・感想・評価

マニアック・ドライバー(2021年製作の映画)
3.4
これがジャパニーズ・ネオ・ジャーロ!!
…なのかどうか私にはよく分からんですが、ハチャメチャな謎展開を有無を言わせぬ勢いで押し切る感じは結構好き。
唐突に始まる刀の決闘シーンとか性除霊とか訳分からん過ぎて口元が緩むのを抑えきれなかった。

妻を殺されその犯人も自殺してしまった、報われないタクシードライバーの男が生贄(要は心中相手)を求めて夜の街を彷徨う話。
襲われ役の女性はAV女優の方々ばかりなのでエロティック要素は強め、アンダーヘアまでがっつり映ってました。
特徴的なのは度々挟み込まれるカラフル極彩色の照明で彩られた映像と、耳をつんざくバリバリのメタルサウンド。
この組み合わせは良い意味でのチープさがあって個人的にツボだったなぁ。
あと乳首からおっぱいを貫くナイフをじっくり見せる冒頭や、首絞められながら血と一緒に謎の真っ赤な固形物をゲボゲボ吐き出すシーンとか、終盤のスパッと生首といった唐突なエグさもなかなか良くて、ここは流石の西村映像といった感じ。

これがジャーロなのか?って言われると私には何とも言えませんけど(何か「DOOR」とかの方がジャーロっぽい気がしなくもない)良い意味ですっからかんな頭空っぽ系映画で楽しかったです。
日本独特のバカバカしい変態性は山盛りで、そういった意味ではジャパニーズ・ネオ・ジャーロの「ジャパニーズ」を声高らかに掲げる姿勢は間違ってないとも思ったり。
しかしこれ劇場公開版はクソデカモザイクかかってたらしくて、折角劇場に足を運んだ人はガッカリしただろうなぁ。
茜