茜

オペラ座の怪人の茜のレビュー・感想・評価

オペラ座の怪人(1998年製作の映画)
3.1
アルジェント版オペラ座の怪人。
日本では劇場未公開かつVHSのみというのも納得っちゃ納得なんだけどファンとしてはディスク化して欲しい。
音楽がモリコーネ、ファントム役がジュリアン・サンズ、ヒロインは娘アーシアっていうド安定っぷりながら、紛れもないポンコツオペラ座に仕上がってるのが何ともアルジェントらしくて憎めない。

オペラ座の映画は過去にも観た事はあるけど、アルジェント版は通常のストーリーと色々異なる。
ファントムは赤子の時に捨てられ地下でドブネズミに育てられたネズミ男っていう時点で色々とツッコミたくなる感満載。
オマケにデブ女を脅しながら耳噛み&おっぱい揉みしだいたり、育ての親であるネズミさん達を身体に乗せてプレイに興じる変態っぷり。
ジュリアン・サンズの色気に酔えたらいいよね~ぐらいの緩いテンションで観てたもんだから予想外のキャラに笑いが止まらなかった。
オペラ座名物であるシャンデリア落下も全くもって美しくない力業で情緒もへったくれもないぜ。

謎のネズミ捕りおじさんが出てきたり、ファントムとヒロインの濡れ場がめちゃくちゃ唐突だったり、とにかく色々とギャグ。
かなりコメディ色の強いオペラ座っていう印象で、しっとりした悲哀とかそんなもんは一切ないです。
個人的にはアルジェントだからそこは全然いいんですけど、殺人シーンにグロさはあるものの全く美しくなかったのは残念だったなぁ。

しかしまぁアルジェント版でも相変わらずヒロインの八方美人な天然クソビッチ感が胸糞過ぎて、やっぱりこの話には1ミリも共感出来ん。
ジョエル・シューマカー監督のやつ映画館で観た時に隣の女性が大泣きしてたんだけど私には一生理解出来ないと思う。
茜