Omizu

サクリファイスのOmizuのレビュー・感想・評価

サクリファイス(1986年製作の映画)
3.4
【第39回カンヌ映画祭 審査員特別グランプリ】
タルコフスキーの遺作。カンヌ映画祭では審査員特別グランプリ、芸術貢献賞、国際映画批評家連盟賞、エキュメニカル審査員賞の四冠を達成、英国アカデミー賞の外国語映画賞も受賞した。アカデミー賞にはスウェーデン代表として出品されたがノミネートはならなかった。

好きな監督だし、いいと思ったショットもあったんだけど、あまりにも厭世的でうんざりしてしまった。

魔女や聖書といった宗教的なモチーフ、体が浮くショット、いわずもがなラストの引きのショットと好きな部分はたくさんある。

ダ・ヴィンチの未完成作品である『東方三博士の礼拝』を見て、「ダ・ヴィンチの作品はどれも嫌な感じ」というのはなんとなく分かる気がする。

あと最後に家燃やしとけば締まった感じになるよね笑『ハロウィン』とか『インビジブル』とか…笑

タルコフスキーは結局個人的なことをやるからよかったのに、本作は世界大戦という巨大なものを絡めてしまったためにより難解なものになってしまった感がある。

とは言いつつこれまでのタルコフスキー作品にもあった母への執着というのは本作にもあるのだけれど。

うーん、個人的にはあんまり好きじゃないな。
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