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東京おにぎり娘のkoyamaxのレビュー・感想・評価

東京おにぎり娘(1961年製作の映画)
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頑固親父のテーラー潰して娘がおにぎり屋を始めました。

お話しの流れは
大体「最高殊勲夫人」と同じで
縁談に乗り気じゃないあややに複数人の候補。
その中のあややのお相手の一人は川口浩も同じ。
何千回も共演しているあややと浩のマルチバースの一つ。

可愛く、したたか。芯が通ってそれでいて。。というのが見たいので。
そういう期待に応えようとしたあややの魅力100点満点を目指した映画であることは間違いない。

いいんです。
見どころは若尾文子ってことで。

ですが今回は少し変わった趣で、

あややを巡る恋愛バトル。かと思えば
腹違いの娘二人を持つ父親心を描く。
人情ドラマの要素が強いですね。

実際の物語は中村鴈治郎扮する親父寄りの要素多めでした。
こちとら、あやや目当てだというのに
時代の流れから取り残されながらも流行りに乗らない洋裁屋の親父の頑固な思い。
年頃の娘を思う親父の気持ちを聞かされ何やら複雑な気持ちにさせられます笑

ですが、なかなか見せてくれるというか、引き込まれるものがあるんですね。
時代の流れと割り切れない親父。
実は結構やらかしている親父。

あややも保養になることは確かなんですが、
親父になりきれない中村鴈治郎を見ていたい。
伊藤雄之助のキザな社長役を観ていたい。
あややに惚れていること丸わかりなジェリー藤尾の短気キャラを観ていたい。
結構この世界の住人に愛着が出てくるんですね。

展開よりも関係性萌えそのものが見どころだったりする感じは
めぐり巡って今っぽいドラマのような気がしますね。

あややと川口浩バースにしてもなかなか意外でした。
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