精神と肉体の管理からの卒業目指して。
スターウォーズの監督とは思えない(いい意味で)
ディストピアな世界観。
機械に支配されても尚、
人は人を愛することができるのか?
ということで、
近未来の管理社会が舞台。
ある時リビドー抑制の薬をたまたま飲まなかったルームメイトの女と肉体関係を結んでしまい、
このことをきっかけに逮捕され、自由を求め地下世界からの脱出を図るのですが、、
本質的に
なんで愛し合うのか
なんで逃げるのか
この辺りの説明が全然ありません。
普通でしたら、説明不足とかになるのでしょうし、
つまらないとされる原因に挙げられるのですが、
今見るとこれが、、、逆に深いと感じました。
恋愛映画でもなく、
なんで愛し合うのか?とか真面目に問われた時、
今作では(あえてかどうかはわかりませんが)突き詰めて描き切っていないので、余計に気になるというか、
いつまでも愛について考える時間ができます。
のちのスターウォーズでもフォースってなんだ?という問いに
共生微生物に関連した理由づけをされていましたが、
そのあたりまで踏み込んだロジカルを超えたファンタスティックな言及があると、きっとここで描いた「愛」にも何か宿っていたのかもしれませんが。。
あと基本的に何に管理されているかわからないw
なんでここにいたくないの?
なんで自由がいいの?とか
なんで肉体関係持ったの?とか
なんで? なんで?と子供のように次々なんで?を問いかけると
なんでだかわからない。という答えになってしまいます^^;
語りすぎない世界はかえって想像力を養います。
いや、むしろ色々わからない世界にいるんだ。
今だって。ということがわかる映画でした。。