真っ黒こげ太郎

デモンズの真っ黒こげ太郎のネタバレレビュー・内容・結末

デモンズ(1985年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

あのヤク中の若者達、結局絡まんのかいっ!!w

何故映像ゴリ押ししてまでわざわざ映したし!?w



仮面の男に映画招待状を貰ったシェリーは、友人のキャシーと共に”メトロポール”なる映画館へ向かう。
二人は映画館で出会ったジョージとケンと共に映画を見始める。

映画の内容は「謎の遺跡を探検する若者達が、謎の仮面を被り”デモンズ”なる怪物と化して仲間に襲い掛かる」という内容のホラー映画だった。
作中で仮面を被った男の顔に傷が付き、デモンズ化する展開になると同時に、ロビーに展示されていた仮面を被り、同じように顔に傷が付いていた女性客が体調不良でトイレに駆け込む。

その後女性客は、鋭い牙と爪を生やし、口からヤバい液体を垂れ流すギョロ目怪物、デモンズへと変貌する!!
デモンズに襲われた人もデモンズと化し、映画内の惨劇が現実でも巻き起こり、映画館内は大パニックに!!!
オマケに映画館の出口も塞がれてしまった。果たしてキャシーはこの地獄から生きて脱出できるのだろうか!?



映画館を舞台にゾンビの様な凶悪モンスター、”デモンズ”の大暴れを描いた、ハイテンション・アクション・スプラッター・ホラー!!!
最近、パチモンのデモンズ映画ばかり観ていたので、「折角だから本家も抑えとこ!」と思い、再鑑賞。
(他に観たいモンが見当たらなかった、とも言うが。w)

本作はB級モンスターホラーの中では割と有名な作品ですが、今作はホラー映画ファンの中ではあまり評価が高く無い作品らしいです。


まぁ、確かに映画自体は割と荒っぽい出来だし、内容も皆無に等しい。w
中盤以降の展開は割と失速気味。恐怖演出やドッキリ演出もビミョーで、あんま怖く無かったり。
脱出路を探す展開もgdgdだし、パニックと並行してラリッた若者達がすったもんだするどーでもいい場面をゴリ押ししてくる!!!
クライマックスへの展開も無理があるし、ラスボス格の”アキロンの大王”の扱いも超適当!!!w
ラストもパニック感こそ出てるものの正直、長ったらしい!!
(最後のオチは捻くれてて好きだけど。w)


しかし、そんな難点もありつつも、本作はアクションホラーとして十分楽しめる。

何と言っても、今作の顔である怪物、デモンズのキャラがイカしてる。
ゾンビの様な特性ながら、ギョロ目に牙と爪を生やし、おぞましいうめき声を上げながら襲いかかってくる!!!
(特に二人目にデモンズになる女のうめき声がヤバい。かぁっ…!気持ち悪りぃ!やだオメェ…!)
人肉は食わないが、引っ掻かれただけでデモンズ化してしまい、しかも引っ掻かれた箇所に膿が出来、破裂する!!!
デモンズに変貌すると指を割いて爪が伸び、歯がヌチャヌチャと抜け牙が生えてくる!!!
デモンズが変貌する描写やデモンズが襲う描写は気合の入った特殊メイクを用い、爪が割れ、歯が抜け、肉が裂け、痛々しい。
スプラッター方面もシッカリしているのが良いね。

お話も「映画館から逃げる」位の物だし、少々の中だるみはあるが、ひたすらデモンズとの戦いを描いているため、意外にも飽きずに最後まで楽しめる。
BGMも、パニックの際や戦いの際にはノリノリのスコアが流れたりと、展開を盛り上げるのに一躍買ってる。

クライマックスでは何とロックなBGMと共に日本刀片手にバイクを乗り回し、デモンズ相手に大立ち回り!!!
ノリノリなBGMとやたら大はしゃぎするデモンズ達も相まって、盛り上がります。

そしてラストの大騒ぎっぷり!!!
特に例のヘリのシーンやアキロンの大魔王の末路はしょうもなさ過ぎて笑える。
オチもアホで好きだ。w


正直映画自体はかな~り雑な出来栄えだと思う。
監督はイタリアン・ホラー映画の巨匠と称されるマリオ・バーヴァさん…の息子のランベルト・バーヴァさんだが、偉大な父親と比較されてしまうのはしょうがないかもしれない。

しかしランベルトさんが偉いのは、その分サービス精神に特化して、スプラッターやらアクションやらで徹底的に楽しませてくれた事。
やっぱ、映画は楽しませてナンボですよね。徹底的にノリノリで楽しませてくれたランベルトさんには称賛の拍手を送りたい!!!
よくやった!感動した!!(やりすぎw)


長々と描いたが、本作は頭をカラッポにしてモンスターの大暴れを楽しめる、アクション・ホラーの名作です。
細かいことは抜きにして楽しめまっせ!!!w