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時をかける少女のshxtpieのレビュー・感想・評価

時をかける少女(1983年製作の映画)
2.5
ラスト、突然ミュージックビデオと化すエンドロール( NG 集までも!)にすべて持っていかれる。というか、「時をかける少女」という曲が、あまりにもよすぎるのだ。涙がでてくる。映画としては、最初から最後まで、大林宣彦! という感じで、ギミックやへんてこな特殊視覚効果が多用され、やたらとうるさいカメラワークと奇妙な編集で、違和感と笑いを誘う(大林が、彼よりも一回り年下の原將人の『初国知所之天皇』をほめていた、というのはよくわかる) 。隔世の感がありすぎる。また、高柳良一の棒読みと、こなれているようでいてなんだかいまいちな尾美としのりの演技に比べて、これがデビュー作である原田知世の躍動感と生命力とフレッシュネスは際立っており、心を打たれる。『時をかける少女』の原田は、この異様な、大林的な映画から越え出てしまっているかのようだ。
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