kazu1961

逢びきのkazu1961のレビュー・感想・評価

逢びき(1945年製作の映画)
4.1
▪️Title :「逢びき」
Original Title :「Brief Encounter」
▪️Release Date:1948/05/25
▪️Production Country: イギリス
🏆Main Awards : 第1回カンヌ国際映画祭パルム・ドール
▪️Appreciation Record :2020-012 再鑑賞
▪️My Review
またまた、不倫を題材にした古典的名作です。主人公が回想しながら語り部していくことで、罪悪感に苛まされながらも恋に落ちてゆく心理描写を細やかに見事に描いた作品です。
本作は、「20世紀の英国映画ベスト100」 で第2位に選出された珠玉の一品なんですね。
原作はノエル・カワードの戯曲 「静物画」 。
カンヌ国際映画祭で大賞 (パルムドール) を受賞。米アカデミー賞の監督賞、脚色賞、主演女優賞 (セ リア・ジョンソン)の3部門でノミネートもされ、デヴィッド・リーン監督の 出世作となりました。
物語は、逢びきという言葉から連想されるように今で言う“不倫”をテーマにした映画です。しかし現在の風潮のような倫理観や道徳心を外れ、情欲の思うがままの愛憎劇ではないのがミソですね。
トレヴァー・ハワード扮する医師とシリア・ジョンソン扮する平凡な主婦には、互いに配偶者がいます。そんな一介の医師と代わり映えのしない家庭の主婦が、ふとしたきっかけで出会い、惹かれ、そして苦しみの中で別れを決断するというだけのシンプルな構成ですが、激しい恋に陥った二人は互いに、この束の間の恋愛を終結させようとする分別と相手の苦しみに気づく思慮深さも持ち合わせているんですね。
互いに好意を寄せても双方が立場を弁え、一線を越えないようにためらう姿の心中、その巧みな心理描写からは“不倫”というイメージからは、かけ離れた格調高さを感じさせる恋愛映画の古典です。
演じる二人の感情表現も素晴らしいですね!二人のしっかりとした演技力に自然と感情移入していく展開になってますね。
そしてラストのご主人の台詞で全てが救われますね!!名作です!!

▪️My Review
互いに配偶者を持つ身でありながら道ならぬ恋に惑う男女の出会いと別れを描いた恋愛映画の傑作である。映画演劇の両面にプロデューサーであり、作家であり、監督であり、俳優であるノエル・カワードが、自作の戯曲「静物画」を映画化したもので、監督にはイギリス映画界の若き偉材デイヴィッド・リーンが指揮した。主演は、舞台女優で、映画にはシネギルド作品数本に出演したシリア・ジョンソンと舞台出身のトレヴァー・ハワード、ヴェテラン喜劇俳優スタンリー・ホロウェイを筆頭にジョイス・ケイリー、シリル・レイモンド、イヴァーリー・グレッグ、マーガレット・バートンらが助演している。全編にわたってラフマニノフのピアノ協奏曲第2番がBGMとして効果的に使用されたことでも名高い。
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