まーしー

007 ロシアより愛をこめて/007 危機一発のまーしーのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ2作目の本作はソ連の暗号解読機レクターの争奪戦。国際テロ組織「スペクター」が英ソの関係悪化を狙うだけでなく、ジェームズ・ボンドも罠にはめようと企むストーリー。

前作は後半にSF要素が盛り込まれていたが、本作は終始、硬派なスパイ映画だった。
イスタンブールを舞台としたスパイ合戦やオリエント急行内の密室アクションなど、なかなか密度の濃い内容だった。これぞスパイ映画!という印象。

また、前作よりボンドガールの登場時間が長く、与えられた役割も大きい。そして、ボンドガールを演じたダニエラ・ビアンキの目を見張るほどの美しさ。
こうしたボンドガールの立ち位置から、本作において「007のヒロイン=ボンドガール」という地位は確立されたと言えるだろう。
ただ、ダニエラ・ビアンキは英語の訛りが酷かったため、別の人による吹替え処理が行われたらしいが――。

初めてQの特殊道具も登場。ドラえもんの道具やコナンに登場する阿笠博士の発明品のような位置づけ。本作ではアタッシュケース。
もちろん、ボンドが敵と格闘する時に大活躍する。

以上のように、国際テロ組織「スペクター」との対決やボンドガールの地位の確立、Qが発明する武器の登場といった点において、その後の『007』シリーズの方向性を決めた作品と言える。『007』シリーズを語る上では観ておくべき作品だと思った。