クラフトマンパンダ

裏切り者のクラフトマンパンダのレビュー・感想・評価

裏切り者(2000年製作の映画)
4.0
原題 THE YARDSを直訳すると操車場。
(貨物列車等の組成・入換などを行う場所で鉄道貨物輸送における停車場の一種)

洋画に付けられる邦題は不可解なものも多くて様々なレビューにも否定的な私見をよく目にしますが今作の【裏切り者】

原題よりもしっくりくる。

主演 マーク・ウォールバーグ その他主要cast ホアキン・フェニックス
シャーリーズ・セロン
エレン・バースティン
ジェームズ・カーン

今作 裏切り者 主要キャストたち皆 公開当時もメジャーで人気もあったと思うのだがフィルマークスの🛜数が示してるようにあまり周知されてない気がする作品だが自分はまず邦題に興味惹かれ、キャストも観たいと思える布陣だったので鑑賞。

静かで 重々しい不穏な空気感を全編通して感じる。
ストーリーはそんなに複雑だったり先が読めない感じではなく むしろシンプルで何となくどうなっていくか想像もつき易い。
でも当時脂が乗り切ったM・ウォールバーグをはじめとした若手キャスト達とベテランキャストたちの演技が秀逸。
派手さが無い分、誤魔化しがきかないと思うんですが見応えは充分でした。

シャーリーズ セロンの小悪魔的可愛さは
際立ってましたし、ベテラン、エレン バースティンが素晴らしかった。
マーク ウォールバーグの今作の押さえた演技も正直こんな役が出来るんだなと思った。


本作の軸は邦題のとおりあらゆる人間関係においての裏切り。

話しが映画から脱線しますが、皆 誰しも
生きていく上で自分のポリシーだったり
譲れないこと、大事にしてることってあると思います。
自分にとってのそれは義理や友情(➕先輩後輩や親子程の年齢差であっても絆があれば)を大事にするってこと。
使い古されたというか新鮮味のない言葉ではあるし、当たり前なこと。

だけどもこれを貫き通すことは口で言う程簡単ではない。
みんな物事が上手くいってる時、調子がいい時やその相手が今現在の自分に必要不可欠な存在の時には大事にしてる人はいくらでもいると思う、、、、が

その人間の本質、本当の価値がわかるのは
窮地に立たされたりどん底を味わった時。

人は自分が可愛く大事なのは皆同じ。
だけど、自分の保身の為、自分の勝手な理屈で煙たくなったり自分のステータスや
居心地の良いところにいる為(人間関係)
にいとも簡単に、いや必ずしもそうではなかったとしても裏切り行為をする人がいかに多いか。

人生を積み重ねるにつれそういう体験をすることは残念ながら増えていく。

裏切り行為って人それぞれ考え方の相違もあるし一概には言えないところもあるけど、友達や仲間を陥れる、陰で嘲笑う、大切なことで嘘をつくなどもそうだと思うし、パートナー、彼氏彼女を遊びであれ寝取るとかはもう問題外。

自分は男なんで男で仲間や友達、先輩後輩を平気で裏切る奴は心底軽蔑します。

そして二度と元に戻ることはない。
そういうことをする奴は謝罪して反省したふりをしても結局また同じことをする。


かなり乱暴ですがそういうことを考える作品でもあったと思います。


人は死を目前にしたとき本物の絆をどれだけ築けているかがその人の真の財産である。

       24' 3月23日 22時22分