1でも登場したキンダーマン警部のキャラを気に入った原作者ブラッディ自身が、新たにジョージ・C・スコットを主演に迎えて続編を監督・脚本。
あの階段、有名過ぎるテーマソングもちらっと出てきてグッと来ます。
15年前の今日、ダミアン・カラス神父が悪魔祓い中に階段から転落死した。思いを馳せるダイヤー神父。
ダイヤー神父と懇意にしていたキンダーマン警部は、同じ頃、未解決の連続猟奇殺人に頭を悩ませていた。
それは被害者に弛緩剤を投与し意識のあるまま全身の血を抜き、首をすげ替えるという残忍な犯行だった。
警部はその事件の犯人だと名乗る男に接見するが、彼はずっと病院に隔離拘禁中の身であった。
序盤から途中まではジョージ・C・スコットによる重厚なサイコサスペンス、刑事ドラマを観ている感じ。
そこかしこに悪魔の存在をさりげなく漂わせながらも、直接的なグロは見せない。
病院の長廊下を遠くからずっと眺めるような場面が静かな恐怖を捉えていて、ここの演出が素晴らしくて何度か繰り返して観てしまいました。
スコットとブラッド・ドゥーリフ二人だけのシーンが長めだけど、名優対決な緊迫感が凄く圧倒されます。
ドゥーリフは鬼気迫る演技だし、スコットが様々な悪の存在を信じると語る場面には胸に迫るものが。
演出の積み重ねによる恐怖が多いので、それをどう捉えるかで評価が変わりそう。
それでも突然の超でか植木バサミシーンには度肝を抜かれます。あれはトラウマレベル。
病院でのショックシーンがよく怖いって目にするんですけど、家庭団欒に侵入してくるシーンも私はかなり凍りつきました。
物語冒頭で、ダイヤー神父と見習いくんによる悪は絶対的か相対的なものかを問う会話がちょっとだけあるんだけど、面白かった。
脚本の結末は白紙で、出演者にも撮影されるまで明かされていなかったそう。
ブラッティ監督は少ないながらも他にも傑作を監督されてます。
新作をもう観る事は出来ないのが残念。監督としても、もっと活躍されてほしかったな。