このレビューはネタバレを含みます
監獄となったマンハッタンに墜落した大統領の24時間以内の救出を囚人スネークが試みる羽目になる近未来のお話。唐突に出てくるオックス・ベーカー!
オープニングから妙ちくりんな劇伴がカッコいいです。「犯罪発生率が400%を突破」とは、えらいこっちゃ〜。
近未来とは謳いながら、要は製作当時のNY、ひいてはアメリカを揶揄しまくっているだけ。それしか描きたいものが伝わってこない潔さ。
妙なハイテクは最低限にしか出てこず、墜落したカプセルが粛然と鎮座していたりといった、妙なところも勢いで乗り切られてしまうよう。
余計な描写を一切しないストーリー。何でプリスキンがそんなに知られているのかすらさっぱり分からないまま。キャビーもブレインも、脚本の邪魔だとばかりにあっさり死ぬ。マギーに至っては行動の意味すら分からない。でもラストのテープすり替えは何となくのカタルシス。
撮影もかなり創意工夫というか四苦八苦して頑張ってる様子がかなり伝わって、微笑ましさすら感じてしまいました。
監督の不快感を一掃するためだけに作っているのがよく伝わり、その熱量に清々しく圧倒される楽しい作品でした。