ゆりな

春琴抄のゆりなのレビュー・感想・評価

春琴抄(1976年製作の映画)
3.7
「あなたの愛と美しさを永遠に灼きつけた私の目はもう何も見る必要はありません……
銀色に光る鋭い針の先が二人を残酷なまでに哀しい愛だけの世界へ導いた」
が、公開当時のコピー。全てを物語ってる。

百恵ちゃん18歳、三浦友和25歳あたり。眼を見張る美しさだ。

絶対良い子な百恵ちゃんが、無理やり気の強い役をやっている姿に萌える。AVで、アイドル系の可愛らしい感じの子が、頑張ってドS役を演じている感覚でした。(比較に出してごめんなさい)

声が透明で、凛としていて小柄な百恵ちゃんと線が細い三浦友和。2人とも今の日本人俳優にはない華奢さと儚さ。
クライマックス、蝉の音しかジリジリ聞こえない嫌な感じ。分かるよ、分かる。すごく良い。日本人だ。

原作好きなのだけど、谷崎潤一郎らしい強さと病んでる感がなく、綺麗にまとめられていた。それはそれで良かった、あっぱれ。
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