ゆりな

ファイブ・フィート・アパートのゆりなのレビュー・感想・評価

3.6
「来年一緒に祝ってよ。」

私は正直「愛とは執着を手放すこと」とは思えなくて。
そもそも本物の愛には執着が生まれないと思ってて無償が近いと思ってるけれど、それでも若者2人のティーンらしい瞳のキラキラや夜のプールのデートが忘れられない。
そうゆう一生忘れられない夜を一瞬でも描いたシーンがある映画が好きだ。

コロナ禍のときにおすすめで知り。
日本よりハグやスキンシップの文化が強い、外国らしい題材だなぁと思ったし、「エブリシング」を思い出す。
明るい雰囲気の作品なのに、開始10分でもう切ない。

難病ものって男女2人の恋愛になりがちだけど、もう1人同じ病気を抱える男の子がいて(なんなら主人公、最初好きだったよね?)関係性もリアルな感じが良かった!

主演の男の子がイケメン過ぎて、女の子もくるくるのカーリーヘアやアメカジっぽい服が90年代の海外ドラマみたいで可愛いので、2人を見てるだけでも飽きない。

真面目で優等生でしっかりしているステラ(ヘイリー・ル・リチャードソン)と不良少年で不真面目、不器用だけど思いやりのあるウィル(コール・スプラウス)が対照的で少女漫画みたい〜!

絵で謝ったりお見舞いしたり、言葉はないけど行動で示してるウィルは、こちらから見てると頑張れ〜〜!としか言いようがない。
2人が体の傷を見せ合うシーンは愛だったし、2人の表情も良かった。照れも誤魔化しもない。
感想見るとウィルがイケメンって感想が溢れていて、本当に昔のレオ様を思い出す。

素敵な病室に綺麗なデートシーンにプールなど、グッと来るところが多いが、それより感染としてコロナ禍を経験したので、心配になるところが多くハラハラしてしまい、完全に没入できなかった。

以下ネタバレ


観る前から切ないって聞いていたので、なんとく分かってはいたのだけど。
2人(とゆうかウィル)は本当の愛を知ったから「自分じゃない」と思ったんだろうし、彼ももしかしたら自分のためにもステラじゃないと思ったのかもしれない。(健常者とだったら感染しないので)

ウィル側は自分が去る方で、去る決意してるから覚悟あるけど、手術から目覚めたばかりのステラは覚悟なかっただろうし可哀想だよなと。「愛してる」が本当でも、そんなの言われたら余計悲しくて忘れられなくなるだろうし。ただ正解なんてないから、難しいよね。

私自身はありがたいことに健康で、だからおこがましいのだけど「持病がある」って進んで話す人が苦手なのだけど(そうゆう人に傷つけられた経験が多く。持病があるからって何して人を傷つけていいわけじゃなくない?と思うから)
改めて後悔しない生き方や毎日は大事だけど、私自身はだからって周りを蔑ろに生きたくないし、そのまま変わらず大事に生きよ〜とも思えました。余談。
ゆりな

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