たった18分だけど、最後には泣きそうで鼻がキュッとなった。
今年アカデミー賞をノミネート時点から全然追えていないなと気付き。
これ長編映画じゃないんだ、むしろ長編になっていてもおかしくない脚本。
フィクションではあるし、自分も人生で辛いことがたくさんあるけれど、本作の主人公に比べたらと思ってしまう。
亡くなった家族の留守電メッセージ、何度も聞いてしまうの分かるよ。わたしも父が死んだとき探したもんね。
「her/世界でひとつの彼女」のような優しくて美しい撮り方と音楽。
本作のミサン・ハリマン監督、素敵だなと調べたら
「ナイジェリア生まれのイギリス人写真家、起業家、社会活動家。ハリマンは、Black Lives Matter 運動で最も広く共有されている写真家の 1 人であるだけでなく、イギリス版ヴォーグ誌の 104 年の歴史の中で同誌の表紙を撮影した最初の黒人男性でもあります。」
とのこと。
なるほど元々映画監督でないバックボーンから本作のような美しさとテーマが来てるのね。
ラストの大号泣のシーンもあえて変に盛り上げる音楽もなく、私たちのリアルな日常も無音だし、ちょうどよく人が通りかかって助けてくれるなんてこともなく、ハッとしたりする。リアル過ぎる演技がよかった。
映画のいいところって「当たり前の日常なんてない」と気づかせてくれるところだよね。
ぜひ同監督の長編や他の作品も観たい。