ゆりな

リバー・オブ・グラスのゆりなのレビュー・感想・評価

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)
3.6
ジャズと青と引きの構図。

『20代最後の年、故郷に戻ったライカートが、逃避行に憧れ、アバンチュールに憧れ、アウトローに憧れた、かつての思春期の自身に捧げた「ロードの無いロード・ムービー、愛の無いラブ・ストーリー、犯罪の無い犯罪映画」。』
このあらすじだけで十二分過ぎるのだ。なんて惹き込まれる映画だ。

田舎町でも暮らしを楽しんでいる「パターソン」と田舎を出ることを望んでる主婦、どこが違うのだろうと思うけれど、きっと前者が珍しいだけで後者の映画が多いよね。

たまに雰囲気がタランティーノぽかったり、「時計仕掛けのオレンジ」を初めて見た時にハッとしたようなインテリア(シャワーの壁紙)だったり。2001年が日本公開なだけで、1994年に元は公開なのね。

ラスト直前までは、主人公コージー(ケリー・ドナルドソン)自体の考え方が変わって大人にならなければ、逃避行出来ても同じことの繰り返しと感じたし、子供っぽい性格だな〜と思っていただけに度肝抜かれた。

昔はロードムービーやこうゆう気だるい映画の魅力が分からなかったのに、最近面白く感じて来ているのは自分が疲れているからと、歳を取ったから。
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