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金色夜叉のchiyoのレビュー・感想・評価

金色夜叉(1937年製作の映画)
3.0
2022/4/17
将来を誓い合った恋人同士の貫一とお宮。男女ともに家の都合で結婚させられることが多い時代だったと思うので、貫一がお宮を非難しすぎな気がしないでもなく。お宮にはお宮なりの考えがあるのに、そんな彼女を足蹴にするなんて言語道断。あまりにも貫一の心が脆く、簡単に人生を狂わせすぎ。それほどお宮を想っていたのだろうけれど、友人たちと縁を切る必要性は全く感じられない。そんな恋愛こじらせ映画なものの、出演者はすこぶる豪華。中でも、きっぱりした物言いの三宅邦子、貫一の学友で体操着姿の佐分利信、感情的な笠智衆が印象に残る。それにしても、足蹴シーンが熱海の海岸ではなく、ただの山道だったことが残念。が、序盤の貫一とお宮が夜道を歩くシーン、炬燵で暖を取るシーンはとても可愛かった。
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