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トレーニング デイのNoAceJustYouのレビュー・感想・評価

トレーニング デイ(2001年製作の映画)
3.5
71点。
カタツムリのジョークは、汚職刑事の人生を語っているのだろう。

ージョークの内容ー
①出勤前に玄関でカタツムリを見つけたある男が、カタツムリを裏庭に投げた。
②カタツムリは石に当たって殻が砕けたが、再び玄関に向かい、1年かけて玄関に戻ってきた。
③出勤前の男は、再びこのカタツムリを見つけて「ふざけんな!」と言った。

前提として、、、
カタツムリ=ロサンゼルスの犯罪者
出勤前の男=汚職刑事

①の考察→現役の汚職刑事(出勤前の男)は、犯罪者(カタツムリ)よりも圧倒的に強い存在。力でねじ伏せて言いなりにできる。
②の考察→だが、犯罪者(カタツムリ)は1人(匹)ではない。数えきれないほど存在しており、汚職刑事(出勤前の男)は常に大勢の犯罪者を相手にしないといけない。
※そもそもカタツムリの見分け方など素人には不可能であり、1年かけて玄関に戻ってきたカタツムリが去年投げたのと同じとは断定できない。仮に同じだとしても、同じ犯罪者が何度も汚職刑事のお世話になる喩えとしても受け取れる。
③の考察→汚職刑事(出勤前の男)は、いつものように力で犯罪者(カタツムリ)を制圧するが、その対応を永遠にすることは不可能。



出勤前の男は歳を取り、いずれカタツムリを投げることさえできなくなる(あるいはカタツムリの相手をする気力がなくなる)。そうすれば、カタツムリたちは家の周りを囲み、そしていつか部屋の中に入ってくるかもしれない。
=汚職刑事からバッジがなくなれば、犯罪者たちは彼を恐れなくなる。そうすれば犯罪者たちは、汚職刑事に恨みを晴らしにくる。たくさんの敵を作ってきた汚職刑事は、果たして全ての犯罪者を返り討ちにできるだろうか?不可能だ。

つまり、汚職刑事が強大な影響力や大金を得ることができるのは一時的なもの。その一瞬の幸せを得るために作った敵は、自分が死ぬ時まで存在し続けるということ。
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