じゅ

007/ムーンレイカーのじゅのネタバレレビュー・内容・結末

007/ムーンレイカー(1979年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

おいジョーズくんのためにちょっと泣いたんだぞwなんで生きてんだよw


ここ2作くらいのボンドはハニートラップに嵌ってる初期状態から入ってるな。終盤のムーンレイカー発射基地で女性たちに釣られて池に落とされたとこなんかもそうなんだけど、おまえちんぽ以外の判断基準ねえのかよ。
ただシリーズ初出しの空中アクションは良かった。ジョーズくんも早々に再登場してきたし。

今回の"黒幕の右腕"ポジションのチャンもおもろかったな。グッドヘッド博士の「20G掛かったら死ぬ」っていうフリの直後に宇宙飛行士の訓練装置で実行してボンドを殺そうとしたとこはまあいいとして、博物館で襲撃を仕掛けたシーンよな。何だあの変態KENDO野郎。殺す気なら竹刀じゃなくちゃんとした武器にせえよw

ジョーズくんお帰り!最初から最後まで活躍しててよかったわあ。
空中アクションの末サーカス小屋に墜落したときはほんとに最初だけのちょい役だったんだなと思った。トムとジェリーなら生きてたのになって思ったけど、トムとジェリーじゃなくても生きてる辺りさすがジョーズくん。スカイダイビングに行ったことあるけど、その時は万一パラシュートが開かなくて直接地面に落ちたらちょっとしたクレーターができるくらいの衝撃って聞いたんだけどな。
リオのカーニバルでマニュエラを殺しにきたときはあんなに不気味な雰囲気出せてたのに、ロープウェイ襲撃のくだりは打って変わっていちいち愛嬌のあるリアクションが光ってたな。でその末に安っぽく恋に落ちやがったw
ドラックスの宇宙都市でボンドの仲間になった後のくだりは、爆発炎上する宇宙都市の中で恋人とシャンパンを開けたり、ムーンレイカーを切り離せなくなったボンドを助けて取り残されて都市ごと焼失したところはちょっと泣いた。『No Time to Die』のクレイグ版ボンドとは言わないけど、なんと魅せる散り方だろうかと思った。と思いきや「大佐が大男とブロンド娘の2名の生存者を回収しました」であるかw


ドラックスがスペースシャトルのムーンレイカーに乗って、いくらかの手下を引き連れてノアの方舟よろしく宇宙に退避して、地球全体に対人の神経ガスを撒いて現人類を根絶やしにして、自らを頂点とする王朝から文明をやり直す、っていう野望は前作のストロンバーグと類似してたように思う。海からのアプローチか宙からのアプローチかの違いってとこかな。
当シリーズの順番はSCREEN ONLINEの「世界のポスターで見る「007」シリーズ 全24作品まとめ」っていう記事で確認してるんだけど、その記事によると本作は『スター・ウォーズ』のヒットを受けて宇宙まで行動範囲を広げたらしい。たしかに宇宙空間に出た途端に両陣営の武器が実弾の銃じゃなく光線銃に替わってたし、影響受けてたのかなっていう気はするかも。
宇宙ステーションが初めて打ち上げられたのが1971年だったのか。あの宇宙都市の見た目の案は宇宙ステーションをある程度参考にしてたりもするのかな。
あとここ何作かの敵はブロさん率いる巨大犯罪組織スペクターじゃなくて、合法な事業で財を成した富豪なんだよな。さすがにエッフェル塔買ったって人は初だと思うけど。なんか、資本主義の闇みたいのを西側陣営の世の中に認識された時代だったんだろうか。
じゅ

じゅ