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ブロークバック・マウンテンの10000lyfhのレビュー・感想・評価

4.0
1963年、ワイオミング州ブロークバックマウンテンで羊番として雇われた、ヘテロセクシャル自認の 2人の男性が恋に落ち、それぞれの結婚生活の悩みを抱えながら 20年間にわたり続く交際。ストーリーの中心にあるこの 2人のロマンスが、社会から受け入れられないというゲイ特有の悩みを抱えつつも、不倫であることからのそれぞれの家族への感情など、ゲイに限定されない要素もあり、普遍的な愛を描いた作品との感が強い。また、それぞれの家族の人物像や、主人公たちとの関係性が丁寧に描かれ、様々な家族関係も印象に残る。特にラストの、主人公の 1人と相手の両親との複雑な感情の交錯する会話や、無骨な言葉の中に娘の幸せを願う父の思いがにじみ出る父娘の会話は涙ものだ。俳優たちの確かな演技力、自然や羊、馬、犬、鹿、熊、コヨーテといった動物たちを捉えた美しい映像と、低予算ながらプロダクションクォリティは高い。ネガティヴな言い方をしてしまうと、恋愛、結婚と離婚、家族愛などの普通の話なのだが、作りこみの丁寧さで観せてしまう映画だ。女性との恋愛やセックスには嫉妬しないのに、他の男性とのそれに嫉妬するのには、若干の違和感。カントリー風スティールギター?中心の劇伴、綺麗に響き過ぎてちょっとしっくりこない
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