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ロード・トゥ・パーディションのkuuのレビュー・感想・評価

3.5
『ロード・トゥ・パーディション』
1931年ちゅうから、あのアルカポネが暗躍した時代かな。
加えて、イリノイ州のとある町で起きた、 アイルランド系ギャングの内部抗争の物語である。 トム・ハンクス演じるギャングのマイケルは、町牛耳る親方 (ポール・ニューマン) から息子のよう可愛がられている。
親方にはちゃんと実の息子コナーがいるのに、これでは立つ瀬がないやろな。
ある日、そのコナーが交渉時に相手を殺っちまう。
居合わせたマイケルもそれに同調する が、事件を知ったボスは息子を激しく叱責したために、今度はそのコナーがマイケルへの敵意をむき出しにフギャー。
ほんで、マイケル一家を襲い、妻と下の息子を殺っちまう。
マイケルと生き残った上の息子二人の『バーディション』 (マイケルの母が住む美し い湖畔の町)への復讐の旅が始まる。
『復 讐』とは云え、敵も黙っちゃいない。
結局ボスは息子コナーの側につき、マイケルを消すために殺し屋 (ジュード・ロー)を送り込む。。。
監督第1作『アメリカン・ビューティー』でオスカー監督賞&作品賞を獲得したサム・メンデス監督の第2作。
主演は2度のオスカー主演男優賞に輝くトム・ハンクス。
余談ながら、題名の『Road to Perdition』(地獄への道)は原作者が執筆の際に影響を受けたと云う『子連れ狼』のキャッチコピー『冥府魔道を行く父子』から来てるそうな。ダイゴローby拝一刀 プチ噺、愛刀は肥後虎 同田貫 拝一刀胴太貫拵。
とまあ、アルアル!ギャング抗争劇やけど。
ハイハイ絵に描いたような展開やろなんて思って原作を探し回って見ると、これがまた、グラフィック・ノベル(劇画)やった。
はぁなるほどなぁ、ワンカット毎に絵になっている。
激しいチャカ(拳銃)の撃ち合いのシーンやと、壁や鞄にガッポリ穴が開き、そこに光がさし込んで弾道が手に取るようにわかる仕組み。
血で血を洗う無慈悲な抗争も、名画みたいに独立した絵になってる。
細かいとこまで描かれた絵が、 幾枚も連なり映し出されるみたいな錯覚に陥いったかな。
せやし、父子二人の逃走劇てのも、途中で父と息子の心の触れ合いがシットリ描かれていていいのに、全体的に断片の絵が集つまったみたいな印象が強いさかいに、エピソード一つひとつがウェーブみたいにジワジワと心に迫ってくるちゅうような感動に繋がらへんかったんかな。
断片的であれ、一つひとつの絵が確りと描かれてりゃいいんちゃうか?と云われるやもしれませんが、
映画は単なる絵の集合体でないし、あって欲しくないてのは私的な考えやけど。
映画を舞台のように撮ってるんかな。 ほんで、その舞台にのめり込みすぎるあまり、舞台イコール絵に懲りすぎるあまり 『映画』てから遠ざかってしまうんちゃうかな。
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