ケーナ最高!!
(しっかし、この作品あんま人気ないのでしょうか?面白いのにもったいな!)
高橋和也(元男闘呼組)狙いで鑑賞!
ワタシが若い頃は彼に全く興味なかったのですが雰囲気ある良い俳優だと思います。
ストーリーは、
組に反旗を翻した若いチンピラと、彼と逃亡を共にするペルー育ちの日系人との交流を描くロードムービー。
悪徳政治家・土門(内藤武敏)の女の世話係になったチンピラ・達男(高橋和也)。恋人・レンコ(中上ちか)が、土門に友人が重症を負わされたことを組長の亜仁丸(ミッキーカーチス)に抗議したために殺されてしまう。
最愛のレンコを失った達男は激怒し、土門に復讐するため、まず土門の隠し金を盗む。
一旦は成功したかに思えたが、すぐに亜仁丸バレして(派手に動き過ぎ…)、とことん追われる身に。
そんな逃亡途中、達男は日系ペルー人(役所広司)の運転する汚いタクシーに乗る…
今作は、初期キャラクター設定のブレが堪らないです。逆にそこに人間っぽさがあって良かった。
そして、登場人物に
【生への執着】
をあまり感じないのが薄気味悪さがあるのと同時に変な清々しさがあります。
役所広司のペルー人は、独特(ホンモノのペルー人にはないイントネーション…)のたどたどしさがあり、序盤はまどろっこしい喋りが鼻についたのですが、それがキチンとラストシーンに活きます!
そして、映画後半ネクラなペルー人からの豹変に良い意味でヤられます!
ペルーの厳しい生活環境なんかもさりげなく語られており、それに合わせてケーナの何処か寂しげな音色が相まって泣けます!(ケーナの奏でを欲している自分がいましたもっと音色を頂戴!)
高橋和也のチンピラは、生き急ぐ感じで、如何にも短命感が終始拭えなかったのですが、チンピラ仲間との野球グラウンドでの語りと、ヤクザ役矢島健一(名脇役)と語りのシーンは良かった!
今作素晴らしいのは、ミッキー・カーチス演じる亜仁丸ですね。
手下に非情でデタラメな指示をバンバン出し、変則ロシアンルーレットまでヤらせます…(久し振りに見ましたロシアンルーレット)
ただ、最初と最後で印象がまるで違うキャラクターになります。
オススメ処は2つ、
1、土門(内藤武敏)の階段オチ!
非常に良い表情で落ちた後、両脚がビーンと上がります…漫画かぇ!!死に方は満点!
2、役所広司とミッキーカーチスの語り合い。
死にかけのミッキーカーチスに淡々と自己紹介でマサカの生まれた頃位からの話をしだす役所広司に
「そっから話したら俺もたねーよ」
ミッキー名言決まった!後3回同じやりとりしたらワタシ腹筋崩壊です!
編集が粗い部分がありましたが、それ差し引いても楽しめました。
ロードムービー好きにはオススメです!