丁度映画を好きになって、観始める様になったときに上映していた記憶がある。
(あの時は小学四年生…エモい…)
レストランでの話で、サスペンスということは知っていたが、それ以外は前提条件なしで観れたのが良かった。
何が起こるかわからない展開を楽しむ映画だ。
8割はレストランの激混みの一夜を映す。
めちゃめちゃドラマチックなことは起きるわけではなく、
そこにいる従業員や客が交わす会話を映すのみ。
だからこそ、このあと何が起こるのかが予想ができない。
そして、それぞれの登場人物はなぜ存在するのかを気にし始める。
後から見ると、その存在意義がそれぞれわかるが、
それも別にラストに起こるある「出来事」のためにあるだけではないのがとても良い。
レストランの中には様々な人生模様があり、
それぞれの人生を妄想するのがとても楽しい。
人が集まるからこそ、その分たくさん物語がある。
それがサスペンス的なスリリングさは生まないが、
どこか駆け引きがスリリングで目が離せない。
自分も高校生の頃、飲食店でバイトをしてたが、
混むときのスリリングさはこういう感じかも。
客はそれぞれの思いでレストランに来ており、
従業員はとりあえずオペーレーションをすることに必死。
だから、サービスが雑になり、客は怒る。
従業員は変な客の対応にストレスがたまる。
ピリピリする雰囲気はある。
でも、この映画ではその中にバーテンダーのエンターテイナー性や従業員の夢の話をするから、
暗くはならないのがとても良い。
寂しくなったときに、誰かと一緒に観たくなる、
そんな映画だと思う。