えいがうるふ

ハリーとトントのえいがうるふのネタバレレビュー・内容・結末

ハリーとトント(1974年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

たとえ富や名声には無縁だろうとも、人生の黄昏時をこんな風に過ごせたら、それはきっととても幸せなことだろう。ラストの海辺の夕日の美しさがこの映画を象徴するようだった。
あんなにいつでもどこでも手元に大事に抱いていたのに、最後のお別れでは触れもせずケージ越しにさよならするだけというのが何とも切なくて哀しくて、かえってハリーの喪失感がじわりと心に迫った。
ただこれはやはり相手が猫だからこそドラマ的に成立する演出かなとも思う。これがもし犬だったら、やはりパトラッシュのようにがっつり抱きしめたりワーワー泣いたりしないと気持ち的に納得できないというか、やり残し感が残ってしまう気がするのは私だけだろうか。