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ムトゥ 踊るマハラジャのkoyamaxのレビュー・感想・評価

ムトゥ 踊るマハラジャ(1995年製作の映画)
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第一次インド映画ブームを巻き起こした「ウルトラハッピー大娯楽映画」。

大地主の召使いで誰からも愛される人気者のムトゥの恋と騒動を描く。。
そんな中でいろんな人の思惑が浮かびあがりますが、、。


ごりごりのミュージカルだと思っていましたが、そこだけが出色というわけではなく、思った以上に70年代カンフーアクション的描写が多く、印象としてもラブコメアクションという感じでした。

しかし、とにかくカットバックが多い。人も多い。情報量も多いです笑
ミュージカル、アクション、女優の美しさなどなど見た目のエンタメ感も豊富ですが、この陽のテンションの由来は「やっぱ主人公凄い!」に行きつきます。


ムトゥという召使いが主人公ですが、
基本的に悩みなどありません。
恨みつらみを言わない。欲がなく、誘惑邪念に駆られない。
明るく朗らかな人柄、主君をひたすら立てる。
いい人にして腕っぷしも最強。理想の人はかくあるべし。というくらいの人格者です。


その分周りの人が邪念を抱きまくり、葛藤しまくり、苦悩しまくってます(^^;


色々な経緯がありますが笑、
この人たちがどのように「ムトゥやっぱあんたがすげえ!」と思うところへ行きつくのかがある意味の見どころになります。

「主人公が人格含め最強です。」という揺るがない価値観で「この人の生き方を観ろ!」という展開なのはなんというか日本であまり観ない感じの潔さです。

ミュージカルにしても苦悩や葛藤などの心象風景のイメージ化みたいなところは描かれず、ミュージカル部分ははっきりラブシーンです。ここも潔い♪


主人公の迷いのなさに強烈な魅力を感じました笑。インド映画はほとんど観てきてないので滅多なことは言えませんが、(^^;)
迷いのなさに由来する美しさ、健やかさ。ここを大事にするのはインド映画っぽいということかもしれません。
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