日本のカラオケ・シーンになって初めて、以前にも観ていたことを思い出した。何故このシーンだけが記憶に残っているのかが不思議だが・・・
1989年にソニーがコロンビアを買収し、1990年に松下がユニバーサルを買収する。この映画はその直後に製作されたので、カラオケ含めいろんな日本のメタファーが出てくる。直接的な表現は避けているが、不快で不気味な感じ。要は、戦争に勝って半世紀も経ったら、今度は経済的文化的な真珠湾攻撃を仕掛けられた、というニュアンスだ。
売れそうもない脚本家がハリウッド・スタイルの映画を否定し、スターを使わず、ハッピーエンドにもしないというストーリーで企画を売り込み、最終的にはブルース・ウィリスが登場してジュリア・ロバーツを救うシーンを撮影する、というシークエンスには笑った。(それぞれ本人が出演している。)
それにしても、ところどころにカメオ出演しているスターの数が凄い。完全なフェイクなのだが変にリアリティーがあって、それが普通のコメディーにない奥行きを作っている。また、日本だけをただ不気味に扱うことなく、ハリウッドのバカバカしさも随所にあって、それが複合的なアメリカ文化批判になっている。
やはりアルトマンは偉大だ。