みや

呪怨 白い老女のみやのネタバレレビュー・内容・結末

呪怨 白い老女(2009年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

霊感の強い女子高生がかつて一家惨殺事件で死んだ小学校時代の友人の霊を見て以来、恐ろしい現象に襲われるホラー。
「呪怨」誕生10周年を記念として作られた伽椰子が登場しないスピンオフ。

第1作目からずっと肌に合わなくて、それなのに毎回観ている『呪怨』シリーズ。今回も微妙ではあるのだが、メインシリーズよりは楽しめた。これくらいの短さが良かったのかも。
あらすじでは女子高生の話となっていたっものの、出番的にはそこまで多くない。惨殺事件で死ぬ家族や、その死体を見つけてしまった配達員、数年後に事件に巻き込まれる刑事など、色々な視点が程良いバランスで描かれる。『呪怨』シリーズならではの、過去と現在の時系列が入り混じるのは相変わらず面白い。ここはいつも好き。

最後に少女がぬいぐるみを置いていったのは「許してあげる」とか「守ってあげる」という意味なのだろうか。『呪怨』にしては珍しく温かい結末。
この殺された一家(犯人の男を含む)の中で、怨霊となって他人に呪いをかけ続けるのが痴呆だったお祖母ちゃんだというのは、なんとも意味深い。
『呪怨』本編との繋がりはいまいち分からなかった。

無表情に家族を殺害していくムロツヨシがとても良き。わざわざ一人ずつ殺し方を変えるところにも猟奇性を感じる。
冒頭のクリスマスケーキを配達するエピソードもゾクゾクした。「今、手が離せないの」の永遠リピートが素晴らしい。
霊現象はなくても、一家惨殺事件を発見することは現実にあるわけで、その衝撃はきっと凄まじいんだろう。配達員役の鈴木裕樹もかわいかった。
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