ゆゆこ

ひなぎくのゆゆこのレビュー・感想・評価

ひなぎく(1966年製作の映画)
4.9
「踏み潰された サラダだけを 可哀想と思わない 人々に この映画を捧げる」

女の子のための映画決定版〜などとされてるらしい映画。前々から気になってた。

始まるオープニング。チェコスロバキア。モノクロ。動く機械。落下する爆弾。爆発。破壊される街。

…?この映画の一体どこが女の子のための映画??
まずそれしかない。
確かに、その後突如切り替わるシーンからは、色彩も映像もファッションも、全てアーティスティックで凄い。
でもこの映画は単に「ポップでキュート」だと終わらせてはならない気しかしない。

共産主義に抑圧されたチェコスロバキア。
その中で不釣り合いに、何でもし放題、破茶滅茶で、下品なほどに好き勝手なことをする2人の女子。
しかしそこに溢れんばかりに表現される<自由の獲得>と、彼女達の意味不明だけど時にドキッとする<言葉>。

「踏み潰された サラダだけを 可哀想と思わない 人々に この映画を捧げる」

そしてラストで流れるこのフレーズが、今までのただの可愛らしい作品の雰囲気を一掃する。作品に込められた強いメタファーを感じた。

<ひなぎく>の花言葉は大抵、「平和」「希望」という類の意味を持つらしい。
いつも彼女が頭から離さなかった花冠がひなぎくなら、たしかに彼女たちはその象徴であり、社会に対する批判・反抗のシンボルとして考えられて当然なんじゃないかな。

最後に、どうでもいいことだけど、2人がほんとよく食べて食べるもんだから、鑑賞中お腹すいた。笑