ひろぽん

007/ダイヤモンドは永遠にのひろぽんのレビュー・感想・評価

007/ダイヤモンドは永遠に(1971年製作の映画)
2.8
『007』7作目
ショーン・コネリー主演6作目の復帰作で最終作品

南アフリカでダイヤの盗難・密輸が横行するも、闇市場でも売られることなく消え去るという事件が多発する。事件を追うとそこにはボンドの宿敵であるスペクターのブロフェルドが絡んでいることが発覚。消えたダイヤモンドの行方を負い、ブロフェルドを倒すことができるのかという物語。


2代目ボンドのジョージ・レーゼンビーが降板したことにより、ショーン・コネリーが帰ってきた本作。

前作のシリアスな展開とは変わり、コミカルなノリで終盤までバカばっかりしているコメディ色が強い印象。

ショーン・コネリーも40代となり、白髪が目立ち顔も丸くなったためか、ただのエロおやじにしか見えなくなった。クールさがなくなった分、渋さが増したのかもしれない。

冒頭の水着女性を抱きしめるのかと思いきやら、ブラを外し首を絞めるという斬新な攻撃は笑った。

今作では特に印象に残るボンドガールは特にいない。強いて言うならボンドと格闘した2人組の女性たちくらい。ホテルの窓から下のプールに突き落とされた女性も落とされたシーンだけ印象深かった。

今作の敵は、ブロフェルドとその部下のゲイカップル。ブロフェルドは自身の影武者を何人も準備する用意周到な男なのに、あっさりボンドにやられるから小物感が半端ない。スキンヘッドだったのに髪を生やしたり、女装したりとハチャメチャでかつての硬派な威厳なんてものはどこにもない。それよりも、薄気味悪いゲイカップルが今作の中で1番存在感がある。彼らの行動と言動は気持ち悪い。ボンドをちゃんと始末しないという詰めの甘さで、ボンドが土管に閉じ込められ脱出アクションが始まるところは良かった。

ロケットネタが多く、中々見れない月面車でのチェイスもゆるゆるな雰囲気で緊張感がなく斬新。この当時の時事ネタ的な要素を取り入れな感じなのかな。逆に、街中のカーチェイスは見応えがあった。

ショーン・コネリーの復帰作としては楽しめるが、ツッコミどころの多いガバガバな設定や話の繋がりがイマイチで記憶に残るシーンが少ない。007のカッコ良さは全くもってない。
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