かつきよ

ビューティフル・マインドのかつきよのレビュー・感想・評価

ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)
3.5
ゲーム理論で有名なジョンナッシュ先生の半生を描いた作品です。
実在の天才を描いた作品という点で、以前見たイミテーションゲームをなんとなく連想してしまいました。比較するようなものではないのを承知で言うとしたら、イミテーションゲームの方が断然面白かったです。

もともと恋愛映画やノンフィクション映画は好みではないので、イミテーションゲームを面白く感じた方が珍しいくらいで、こちらも普通にいい映画だとは思いました。

こんなことを言っては元も子もないのですが、やはり実話をベースにしているので、展開はあるのですが、やや淡々としている感じ。なんだかいちいち冗長と言うか、テンポが少々肌に合わなかったのかなと思います…、
「イミテーションゲーム」もそうですが、「最強の2人」や「レナードの朝」は実話系でも冗長に感じず「映画」として普通以上に楽しめたので、本当に演出が合うか合わないか、なのかなぁとは思います。

基本天才キャラが好きなので、ジョンナッシュは好きです!
映画として見せ方の仕掛けもあるので、「え!?ちゃんと映画として面白くなるように仕掛けがされている!びっくりした!」というような演出もありました。
それでもなんだか、消化不良?を起こすのはなんででしょう。ラストは普通に好きなんですけどねー。いい終わり方だと思います、普通に無難で!

イミテーションゲームの時は本当に面白くて、え、これどこまでがオリジナル設定なんだろう?と調べたら、まさかのほぼ全てがちゃんと事実をベースに作られていてびっくりする、というような楽しみもありました。

しかし、今作は、調べてみたら、結構事実とは違うシーンが多く、映画用に設定が改変されてるみたいなんですよねー。
元の話はあんまりビューティフルって感じじゃないし…
イミテーションゲームでは同じ病気のテーマや、同性愛の事など、結構生々しいところまでやっていたからこそ、ノンフィクションならではのリアルな面白さみたいなものもあったように感じました。が、今作は明らかに映画的な演出だろっていうシーンが続くのにもかかわらずパンチが足りないんですよね。同性愛系もやらなかったですし(事実として認められていないので入れられなかったのだとは思いますが)

統合失調症以降のシーンも、結構尺を取ってじっくりやっているのに、かと思えばさらっと時間を進めたり…テンポが心地悪いです
天才映画っていうか闘病映画なのかな?っていう様な冗長さも感じますし…
結構、物語的にドン!と魅せる統合失調症設定を入れた割に…うまく扱い切れていないというか、まさに竜頭蛇尾って感じです。

改変するなら改変するでいいので、もっと物語的に盛り上げて欲しかったですし、リアルにやるならリアルにやるで、もっと徹底して作って欲しかったな、というのが正直な感想です。

たしかにいい映画ですが、こんなに絶賛されているのがよくわからない、というのが正直な感想です。マイナー意見だとは思います…
好きな方々すいません。

ところで、ラッセルクロウは最近の姿しか知らなかったので、若っ!!!細!!!え!こんな時あったの!?ととてもとてもびっくりしました。

別人かと思いましたが、絶妙にチャーミングな垂れ目具合がヤッパリ・クロウでした。
かっこいい〜魅力的ですよね〜彼。
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