とりん

デトロイト・ロック・シティのとりんのレビュー・感想・評価

2.9
2020年78本目

世界的ロックバンドKISSのライブをどうしても観たい少年たちの奔走劇。
KISSに憧れる4人組の少年たちは、今夜に迫ったライブを今か今かと待ち望んでいた。
しかし1人の男の子の母親がKISSを悪魔の音楽だとチケットを燃やしてしまう。
それでもどうにかしてライブを観たい、その思いでチケットを探し回るドタバタコメディ。

KISS好きな人にはたまらないだろうし、そうでない人でもどうしようもなく好きなバンドやアーティストがいたら同じ気持ちになるだろう。
母親や周りに自分の聴いている音楽を否定されたり、チケットを燃やされて、怒りや憎しみが湧いてきたり、どうにかしてでもライブを観たいためにあらゆることをする、そういった姿に何度も共感するところがあった。

ストーリーはドがつくほど王道なコメディの流れで、最後の逆転劇の結末までしっかりそれに沿っていて痛快である。
好きな人は大好きなドタバタ感や下ネタ満載の内容だけど、正直この類は個人的にはもう受け付ける時期を越えてしまったので、ただ不愉快に感じるシーンも多かった。
B級コメディ映画を見せられているようだった。そう言った意味でもロックという一路を見せられた気がする。

ただのコメディだけでは止まらず、最後のライブシーンにはKISS本人たちが出ていることにも注目したい。
まさに公式のファンムービーと言っても過言ではないだろう。
どう考えてもKISSの映画なのに、ダンスフロアのシーンなどで相対するディスコ系の音楽流れるのはわかるけど、それ以外でもKISS以外の曲がガンガンかかるのはいかがなものかと。
とりん

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