R

TINA ティナのRのレビュー・感想・評価

TINA ティナ(1993年製作の映画)
4.9
ティナターナーとは幼少期から不思議といろいろ縁があり、長い間ずっと見たかったんやけど、見れなかった。この度たまたまディズニー+で見つけたので見てみました! 最高に面白かったし、最高に感動したし、最高にかっこよかった!!! ショービジネスの伝記映画のなかではボヘミアンラプソディーに並んでトップクラスのクオリティなのではなかろうか! 冒頭、いきなり南妙法蓮華経南妙法蓮華経南妙法蓮華経………とお経が聞こえてきて、蓮は泥が深いほど美しい花を咲かせる、この考えは仏教のお経、南無妙法蓮華経に表現されている、と出てきて、 宗教映画? すごい始まり方やな、面白そう、と思ってると、今度はキリスト教の教会にて幼きアンナメイがコーラス隊のなかでノリノリで歌って踊ってる。仏教から一神教へ。すごい振れ幅。けど少女は、そんなはしたない歌い方で歌ってはダメよ、と追い払われる。おうちに帰ってきたアンナメイは、なんと、暴力夫から逃れるために母が自分を置いて家を出ていってしまうのを、遠くから目撃。その様をただ眺めることしかできないアンナメイ。その後、彼女は成長し、ライブハウスでアイクターナーというミュージシャンに歌の才能を発見される。ティナという名前をつけてもらって一緒に音楽活動を始めるふたりは、やがて結婚、出産、レコーディング、ライブ……最初は仲睦まじくやってたのだが、仕事に追われ、薬に溺れゆく夫に、ひどいDVを受けるようになる。だが、息子たちを捨てて、家を出て行くことはできない……というはなしで、まず何より嬉しいのは、数々のダンスチューンを激しく踊り狂いながら驚異的ベルティングで熱唱するティナの様子を、予想以上にたっぷり見れたこと。本作ではティナをアンジェラバセットという人が演じてて、筋骨隆々たる肉体美のマッチョウーマン! なのでダンスがカッコよくも見えるし、ちょっと面白くも見える🤣 それが良かった! ひどいDV夫アイクを演じるのは若き日のローレンスフィッシュバーン。時が経つにつれてだんだんとやさぐれていく彼が、どんどん暴力的になっていく様子は見ててツラい。こんなにボコボコにされてもまだ別れられないのか。遂に子供を連れて出て行くシーンはやっとか!ってなったけど、それでもまだまだ問題は続く……そんなときティナに無条件の愛をそそいでくれる存在。このシーンはめちゃくちゃ感動。ふたりで祈るシーンは涙ボロボロ。そして、仏教のメディテーション プラクティスによって彼女は自らの宿命を変革させていく。普通の映画ではこういうスピリチュアルなシーンてなかなか描かないと思うんやけど、ハッキリ描いてあるのがすごく印象的だった。メディテーションについてあまり知らない人には、取ってつけたような唐突な変化に感じられるかもしれないので、流行りのマインドフルネスなどの知識を入れてから見ると、より楽しめるかもしれません。本作では、あらゆるメディテーションの中で、いちばん潜在意識の深みに到達できると言われているチャンティングメディテーションが扱われてて、さらに、ティナの唱えるマントラはとりわけ強烈な威力があると世界各地で話題になってたりするものでした。宗教の違うガンディーですら修行に取り入れていたとか。最近になってYouTubeなどで少しずつ世界的にホットなトピックになってきてるものが、こんな昔の洋画に出てくるのがかなり驚きだった。ティナターナーがその後どうなっていったかは、いまも元気いっぱいで生きてる彼女の様子をYouTubeなどで見てみると一目瞭然。いやー、こういうレジェンドが苦境を潜り抜け、ちゃんといまも幸せそうに暮らしているというのは、すごくイイ刺激になります! あ、あと、最後に触れておきたいのが、ボコボコにされたティナを受け入れてくれるホテルのシーン。こういう人間の善性の発露を捉えたシーンが大好きです。胸が熱くなる。アイツに反撃するシーンもイイ!!! そして、ラストはティナの永遠の名曲で幕を閉じます。サイコーーーーーーー!!! 最高だった!!! 涙で画面が滲んだ!!! 良すぎて次の日もう一回ルームメイトと一緒に見てもーた!!! 彼もめちゃめちゃ楽しんでました! よかったよかった😌
R

R