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ペリカン文書の東京キネマのレビュー・感想・評価

ペリカン文書(1993年製作の映画)
3.2
アラン・J・パクラの演出は重厚でしっかりしているし、デンゼル・ワシントンもジュリア・ロバーツも絶好調の時期だったので、映画としての見栄えがとても良い。しかし、1993年ってこんな単純な話に感動してたっけ? 開発推進派の企業と政治家の一派に環境保護を訴える判事が殺され、その集団に命を狙われるっていうだけの話なのだが、それだけで怖いというのはどう考えても単純過ぎる。今だったら環境保護派がアングラと繋がっているほうが現実的だろうし、もし舞台が日本なら、◯価や◯和や◯連あたりが絡んでいたりする訳だ。そんな話があったらそう簡単にはエンディングを迎えられないだろうし、映画としても断然面白くなる。だからこういうポリティカル・ムービーをやるんだったら今の日本以上に面白い素材はないのだが、まあ、当然ながら出来る訳がないんだな。
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