ホイットモア大統領

未知空間の恐怖/光る眼のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

未知空間の恐怖/光る眼(1960年製作の映画)
4.4
ドドドドドド傑作やんけ😍!!!

イギリス、ミドウィッチの住人たち全員が突如として失神。それから程なくして意識を取り戻すものの、妊娠可能な女性全員に命が宿っていた。その子供たちは皆同日一斉に生まれ…。というストーリー。

まず、当時の映画にありがちな長閑な音楽が流れる中、それぞれが日常生活途中で倒れ、後に残るのは機械音、そして静寂…。
というオープニングからかなり怖い。加えて、村の入り口付近のある境界線から失神することがわかり、軍がその距離を測ろうとしたり、何とかして先に進めないかと試みるシーンも、パントマイム的味わいがあってこの時点でめちゃくちゃ面白い!

で、『オーメン』みたいに、実は子供たちがやったのか…?と思わせたり、誰も信じてくれない!という展開になるのではなく、邪魔者は容赦なく、それも平然に殺したりするから尚更恐ろしい😈。静かな侵略に加え、妙に大人びた性格、無機質な表情、金髪に黒いジャケット、能力を発揮する際の白目は、この白黒映像だからこそ活きている。

昔の作品なので、宇宙人👽が出てくるわけでもなく、失神や妊娠の方法などが明確に描かれているわけでもないけど、逆にわからないこそ想像力を掻き立てる未知の恐怖が本作の肝なんだと思いました。
それが顕著なのが主人公ゴードンと子供たちの対決。とある理由から心に「レンガの壁🧱」を築くゴードンさんだが、心を読もうとテレパシー攻撃を行う子供たちによって、徐々に壁が崩壊していく緊張感は並々ならぬものがある😰!

ゴードンさん夫婦は長いこと子供ができず、リーダー格のデイビッドは方法はどうあれようやく授かった我が子。さらには科学者なので、「悪意を持って生まれてくる子はいない。」と信じる姿が作品に深みを与えてたように感じました。
また、軍上層部と原因や対処方法を協議するシーンに科学的リアリティを盛り込み、小さな村の出来事ながら規模の大きな話に感じさせる脚本も秀逸。

その脚本家スターリング・シリファントさんを調べると、『夜の大捜査線』『ポセイドン・アドベンチャー』『タワーリング・インフェルノ』、そして俺たちの『オーバー・ザ・トップ』と、超一級作品ばかり手掛けていた!通りで面白いわけだ!!監督は本作で打ち止めのようだけど勿体ないなあ😔