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チアーズ!のkuuのレビュー・感想・評価

チアーズ!(2000年製作の映画)
3.5
『チアーズ!』
原題 Bring It On.
映倫区分 G.
製作年 2000年(日本では2001年に劇場公開。)
上映時間 99分。

チアリーディングに打ち込む女子高生たちの姿を、キルステン・ダンスト主演で描いたスポ根青春コメディ。
メガホンを取ったのは、テレビ映画の監督などを経て本作で劇場映画デビューを果たし、後に『イエスマン “YES”は人生のパスワード』『アントマン』などを手がけるペイトン・リード。

全国大会常連の強豪として知られる高校のチアリーディングチーム『トロス』のキャプテン、トーランスは、全国大会目前にチーム伝統の振り付けが盗作だという事実を知り、がく然。
新たな振り付けの猛練習を開始する。一方、盗作された弱小チーム「クローヴァーズ」も、自分たちの力と振り付けを評価させるため、全国大会へのエントリーに奔走する。

筋書きは単純。
エイドリア~ン✊のロッキーみたいなもんかな。
あるいは、
映画『バーシティ・ブルース』。また、あるいは、今まで見たことのある他のスポーツ映画と同じ。ドキドキするベースライン、たくさんのティーンエイジャー、楽しいフリップ、そして自分に忠実であること、他人を信じることについての教訓。
今作品はチアリーダーに関する様々な神話に挑戦している。
ジェシカ・ベンディンガーの脚本は、その勢いの割に、あまりに還元的で、この映画を真面目に見ることはできない。
まぁ哲学や宇宙の謎に迫るって作品やないしエエかな。
頭を空にしてみりゃ、活気にあふれ、エネルギッシュで、見ていて楽しい映画でした。
チアリーディングは真剣にとらえてたし、チームメンバーが自分たちのスポーツに抱く自意識を率直に描きはしてました。
ティーンエイジャーのシーンはオッサンから見たらよく書けてたし、派閥間の対立やあざとい見下しなど、ティーンが直面する現実的な問題を率直に表現しているかな。
さらに、ティーンエイジャーのラブストーリーを盛り込み、ターゲットであるティーンエイジャーの女子を惹きつけているはず。
キルスティン・ダンストは、元気で、はつらつとしていて、快活で、若々しく活気に満ちていました。
要するに、彼女はこの役にぴったりなんやなぁ。
確かに、強い風が吹けばトーランスは(文字通りにも比喩的にも)吹き飛ばされてしまうかもしれないが、ダンストは彼女のキャラの感情や悩みをリアルかつ効果的に捉えている(ダンストが当時18歳であることも間違いなく役に立っている)。
他にも数多くの好演があります。特に、ミッシー役のイライザ・ドゥシュクには感心しました。
彼女は、この映画で最も充実したキャラであり、この役に大きな成熟度をもたらしています。
出演者の中で、ティーンエイジャー以外の役柄で成功したと思えるのはドゥシュクかな。
クローバーズのキャプテン、イシス役のガブリエル・ユニオンはパワフルで大胆、クローバーズのチーム全体に強いイメージを与えている。また、チアダンス=死のTシャツを着て全米大会に出場する妹を見に行く、トーランスの嫌味な弟役のコディ・マクメインズもよかったです。
今作品は、誰でも楽しめるエンタメ性の高い作品です。
1,000万ドルという低予算ながら、その7倍の興行収入を上げ、経済的にも大成功を収めたそうです。
監督もよく、高校時代の面白い場面が数多くある一方、10代の若者が真剣になりすぎる場面もたくさんある。
このジャンルの多くの映画作品の中では優れている方やし、実体はないが甘い映画には変わりないが、ティーン向け映画が好きなら楽しめると思います。
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