マヒロ

アトランティス/失われた帝国のマヒロのレビュー・感想・評価

2.5
言語学者であるマイロは、探検家だった亡き祖父の意思を継ぎ海に沈んだ古代都市「アトランティス」の存在を主張していたが、学会では御伽噺とバカにされ博物館のボイラーの修理係にされていた。そんな中、祖父の旧友だという老人が現れ、精鋭と共にアトランティスを探す冒険に出てほしいと頼まれる……というお話。

はるか昔に失われた古代都市と、それを探すさまざまな分野のプロフェッショナル達、そして数々のメカニックやSF的設定などの少年心をくすぐる設定が良い感じで、直接的な描写は少ないが出血があったり死人が大量に出たりとなかなかシビアな部分もあり、いわゆる「プリンセス」ものな王道ディズニー映画から逸脱しようとしている節が見られる。やたらとカクカクしたキャラデザもしかり。

ただ、そういう「良いところ」があまり活かせていないように思えて、せっかくの魅力的なプロフェッショナル達には大した見せ場もないまま話が進み、その割に肝心のアトランティスが出てくるまでやたらと時間を使い、ヒロインのキーダが出てくる頃には半分近く時間が経ってしまっているし、そこからはやたら駆け足で物事がポンポン進んでいき、なんかよくわからんうちに解決してしまっている感じがある。壮大な舞台と盛り沢山のキャラクターを用意したが、うまく捌ききれずに上っ面をサラッと撫でて終わってしまったような印象で、物足りなさが強かった。
アニメサイズでなく、しっかり2時間くらいかけてもうちょっと細かく描いたら面白くなったような気がする。

(2021.148)
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