「その小さな車の作り話こそスタインメッツ婦人の頭がおかしくなった証拠ですよ」
「作り話と思ってるのなら一緒にドライブしてみる、是非ともハービーに乗って欲しいのよ、私も付き合うから」
「じゃ乗りますか、おねがいします」
世界一高い130階建のオフィスビル『ホークプラザ』の建設を計画するアロンゾ・ホーク解体・建築会社のホーク社長は、計画地の買収と解体を進めてきたのですが、有能なお抱え弁護士達がかかっても一軒だけ立ち退きを承諾しない古びた消防署に業を煮やしていました。
そこへ訪ねてきたのは人畜無害という感じのウィロビーという弁護士の資格を取ったばかりの妹の息子でした。
ウィロビーはホークに騙され未亡人のスタインメッツ婦人の消防署を訪ねます。
そこには何故かあのフォルクスワーゲンのハービーがいるのです。
さらに意思を持ったジュークボックスと廃車の市街電車も・・・。
ウィロビーはスタインメッツ婦人に消防署でスチュワーデスのニコル・ハリスと出会いハービーに乗り街へドライブにでかけハービーが意思を持っていることを知ります。
ウィロビーはニコルと力を合わせてスタインメッツ婦人と消防署を守ることにします。
思うように事が進まないホークは『ホークプラザ』の建設を諦めたニュースを新聞社にリークし、スタインメッツに電話でその旨を伝え安心させておいて、夜間に消防署を壊しにやってきます。
ハービーはデート中のウィロビーとニコルを探し出すとスタインメッツ婦人達を救うために消防署へ戻ります。街中のフォルクスワーゲンを引き連れて・・・。
『ラブ・バッグ』のシリーズ第2作はレースを離れた作品になっています。ハービーは前作のオーナーが新しいレースカーを手に入れ、手放されたという信じられない設定になっています。ハービーとハービーを信じる人間との関係は良好で完璧な信頼関係が出来上がっている分前作ほどのハラハラ感はありませんが愛嬌のあるハービーは健在です。
ウィロビーとニコルの恋は?そしてもう一つ展開する恋の行方は?
「ニューヨーク東8番街の奇跡」とどこか共通するところがある好きな映画です。