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スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲のymdのレビュー・感想・評価

3.5
カルトムービー的だった前作の大ヒット・高評価を経て作られた2作目は、それによる予算増加の恩恵か、特撮・CGともに大幅にパワーアップ。

派手な爆発や大規模な人数を投下しての戦闘シーンなど、迫力がずいぶんと増している。
リッチな映像にはなっているものの、まだまだ技術的には過度期にあった時代なので、Wikipediaなどを見るとアイデアを凝らしたトリックが明かされていてとても愛らしい。

フォースの力で遠くのライトセーバーを手元に引き寄せるシーンは逆再生で作っているとか。そういうのって、素敵。

また、ライトセーバーの殺陣のシーンが増えていたり、SWのアイコニック的な存在であるヨーダが初登場するなど、今日に至るSWのイメージはほぼこの作品で確立されたのではないだろうか。
これまではまだ示唆的な語られ方でしかなかったフォースという存在もここから大きくフィーチャーされている。

前作では強烈な磁場に不可抗力的に引き寄せられるように翻弄されていたルークも、今作では自らの意志を強く持つようになり、少年から青年へ移ろっていく成長譚としても楽しく見ることができる。

正義と悪の二元論としては明快だけど、人は簡単に反転してしまう、という含蓄のあるメタ描写などは前作にはない重みがある。

凄まじく洒脱なハン・ソロの有名な名台詞など、今でも愛される要素の多い今作は、その評価の高さも納得のいくとても面白い作品だった。

旧三部作としては次作で完結を迎えるわけだけど、しっかりとフィナーレへの高鳴る鼓動を感じさせてくれるのもワクワクする。
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