カツマ

JAWS/ジョーズのカツマのレビュー・感想・評価

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)
3.7
『エイリアン』に続き、子供の頃に見て怖かったシリーズ第2弾は、永遠に輝く鮫映画の始まりにして絶対的な頂点『ジョーズ』!今こうして見ると、鮫映画がB級映画のレッテルを貼られてしまうのは、元ネタとなったこの映画があまりにも偉大な先駆作として君臨しているからだと思う。

CGを使わない機械仕掛けのホオジロザメは古さを感じさせないド迫力!後半までなかなか鮫が登場しないため、いざ登場した時に迫真性が倍増する。ジョン・ウィリアムズによるサントラもあまりにも有名だ。スピルバーグ初期の傑作にして、今もなお色褪せない圧倒的な金字塔がここに。

〜あらすじ〜

そこはアメリカの田舎町アミティ。そろそろ季節も夏になろうかというある日、平和なビーチに女性の遺体が打ち上げられる。その捜査に出向いた警察署長のブロディは遺体の状態から人食いザメの存在を確信。だが、町は海開き直前。夏場のビーチの収入は町の生命線だ。市長は鮫の存在を無視して海開きを強硬するも、今度は浅瀬に出ていた子どもが犠牲になり、ついに人食いザメの討伐は急務となる。サメに懸賞金をかけると、即座に巨大ザメが捕縛されるものの・・。

〜見どころと感想〜

この映画の面白さの一つのベクトルとして、登場人物が比較的ヘッポコばかり、というのがある。特に後半ヘッポコトリオで何故か巨大ザメを相手にする、という無謀な賭けに出ると、もちろん大苦戦、物は落とすわ、スピードは出しすぎるわで大失態。大苦戦するのはサメが強いというよりも、ヘッポコトリオがバカだからなのではないか、と思えるほど(笑)

しかし、それすら愛おしくなってしまうのがこの映画の魅力。ホオジロザメはジェイソン・ステイサムならデコピンで殺せそうなほどのサイズなので、ヘッポコトリオのおかげでこの映画はより娯楽性が増していると考えると楽しい(笑)
インタールードのように差し込まれる海の映像はとても綺麗だったり、サメの恐怖を植え付ける逸話を挿入したりと、恐怖への段階の踏ませ方も巧みで、すでにスピルバーグによって我々はワクワクもドキドキも先読みされていたんだな、と感心させられてばかりの作品でした。

〜おまけ〜

鮫映画=B級映画のイメージはかなり強いですが、なかにはオリジナルに肉薄してくる素晴らしい作品もあります。
まずは『ディープブルー』。某人気俳優の踊らされ食いは伝説のシーンですね。
そして最近見たばかりの『ロストバケーション』。1人の女性(と一羽の鳥)vsサメというミニマルな図式が魅力的でした。

続く子供の頃に怖かったシリーズ第3弾は全く考えてませんでしたが、多分パニックスリラーでしょう。ポセイドンアドベンチャーあたりになりそうな気もします(笑)
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